2022.04.06

■車

2代目・後継者・アトツギ(以下、アトツギという)の時よりも更に社長になってから考えることが多いが、アトツギの時も車については非常に悩み見ました。

何故、悩んだかというと、スタッフから見たときにどう思うだろうか?と考えたからです。例えば、ベンツのSクラスを買ったとします。アトツギだから給料とは別に社長(先代)に買ってもらったんだろうな。こんな高級車を買ってやるぐらいなら、スタッフの給料を少しでも上げてくれよ、と、思われないだろうか?

あるいは、中古の安いボロボロのムーブやアルトみたいな車を買ったとします。ウチの坊ちゃんは、そんなボロボロの安い車しか買えないのか?ウチの会社は大丈夫なのか?と、思われないだろうか?と、考えてしまいます。

なので、どこまでが許される線なのか?いつも考え抜いて車を買うようにしています。

■線引きが難しい

車というのは人によって価値観が違うので、アトツギにとってどの車ならスタッフにも納得してもらえるのか非常に難しい判断と言えます。考え方によっては、社長こそいい車(高級車という意味で)に乗ってもらって、自分も社長じゃなくても役員になればいい車に乗れるんだ!というポジティブな考え方もあるかとは思います。

しかし、それは、アトツギにとって賭けと言っても過言ではありません。1人のスタッフがそう考えてくれたとしても、他のスタッフはやはりネガティブに妬む可能性もあります。そうなると、不満分子を余計に無駄に作ってしまうことになってしまい、会社の経営においてはマイナスにしかなりません。

では、どこで線を引けばいいのでしょうか?新車を買う場合は、購入価格とブランドイメージを意識しています。また、中古を買う場合は、新車以上にブランドイメージを重視しています。例えば、ベンツは絶対に買わないようにしています。どんなに安く買ったとしても、ベンツという言葉やイメージが先行してしまい、高級車というイメージしかありません。同じ理由で、マセラティやBMW、ポルシェなども除外しています。

その時の年齢や肩書きによっても変わってくるかな?とは思います。例えば、40代後半で、CEOの肩書きの今は、クラウンぐらいは許してもらえるかな?と思い、クラウンに乗っています。それも中古の。しかし、20代前半で大学卒業したばかりの新入社員でクラウンに乗っていると(年齢的に似合うかどうかは別として)、やはり、ボンボンだなとスタッフから思われてしまうと思うんです。

なので、なんとも言えませんが、年齢とその時の肩書きによって線引きは変わってくると思われます。

■アトツギは、車にお金をあまりかけてはいけない

都会にいると、車がいらないと言うこともあるかと思います。そうではない地域に住んでいると、車は必須のアイテムとなります。また、車が好きでカスタマイズしたい人もいるでしょう。しかしながら、アトツギは、会社に何かあったときに個人の財布から会社にお金を貸さないといけない時が必ずと言っていいほどあります。その時のために、アトツギは1週間以内に現金にできる資産を持っている必要があります。もちろん、車も売れば現金化できますが、車は日に日に原則として値が下がっていくものです。ですので、家や車にお金をかけ過ぎると、会社が危ないときにキャッシュが足りなくて大変なことになってしまいます。

■車に限らず、アトツギはいつも見られている

これは車に限らずですが、アトツギは社内で当然に注目を浴びています。着ている服や靴、時計、他人に対する態度、頭がいいかどうか、などなど。これは仕方ありません。将来の社長ですから当然です。
スタッフの立場に立ってみると、アトツギがすごく高級なスーツを着ていたり、すごく高い時計を身につけていたりすると、やはり、アトツギが金遣いが荒いな、会社の経費をじゃんじゃん使うんじゃないか?と思われてしまうかもしれません。

考えすぎかもしれませんが、アトツギは、スタッフがどうやったらいつもモチベーション高く仕事をしてくれるか?と考えないといけません。その為に、余計な不満を抱かせるような考え方や行為は慎まなければなりません。

アトツギは、我慢我慢我慢我慢です。