■中小零細企業はFAXが命
日経新聞にこんな記事が載っていた。
中小企業、なおFAXの山 40年未完の電子受発注:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC18D120Y2A510C2000000/
大企業との取引に関し、2次受け3次受けとEDIが浸透しておらず、またEDIも仕様の違いから導入が難しいという話しだ。
その為、下請け孫請けはFAXで受信、それをスタッフが手入力で自社の販管システムに入力してるという。
確かにこれではなかなか脱FAXは難しい。
しかし、これはどこかでどうにかしないと、これからの100年間もFAXを使っている気がする。
せめて今どきの発想でAPIを使ってデータの互換性を担保し、自社の販管に落とせるようにして貰えたら良いのだろうけど、発注する大企業側のシステムの仕様変更追加に踏み切って貰うことができないということだろう。
これは中小零細企業が何とかできるレベルではない。せめてFAXをネット上で受診して紙として出力せずに対応するぐらいしかせめてものデジタル化はできないと思われる。
んー、ちょっとどのくらいの認識率を確保できるかは不透明ではあるが、FAXをネット上で受信し、それらをAIで読み込ませ、AIで読み込んだものを自社の販管に落とし込む事はできるかもしれない。
しかし、絵で描いた発注書みたいなイレギュラーは対応がむずかしいのと、AIでも認識率が最初から100%では無いから、そのチェックフォローは人がやらなければならない。
ただ、それでもコスト削減には繫がると思われるし、AIはどんどん勉強していくから、段々と認識率は上がっていくはずだ。
■EDIの標準化
そんなことを思ってたら、こんな記事も見つけた。
中小企業の商取引、デジタルで完結 官民で基盤づくり:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA0846U0Y1A001C2000000/
EDIの標準化という記事だが、これで本当にFAXが無くなることがあるのか分からないが、まぁ、国が本気で取り組み始めたことは評価に値するかとは思う。
消費税のインボイス制度の導入がきっかけのようだが、それにより電子化されるのであればインボイス制度の導入も悪くはない。
アトツギが意識的に情報収集し、システム会社や税理士などと話しながら、このEDIの導入は検討するとよいかと思うが、アトツギとしてはデジタル化の波は避けて通れないことを考えると、EDIの標準化は喜ばしい事だと思う。
■クラウドの活用の検討を
クラウドERPやPBXのクラウド化など、何でもかんでもクラウド化が進んでる。EDIがどんな仕様になるかは分からないが、時代的にクラウド対応になる可能性は高いのでないかと思う。
そうなれば、是非ともクラウドを検討してほしい。
小さな会社ほどメリットがあるはずだ。自社でEDIシステムを導入するとすると、インターネット回線の冗長化やルータ管理、物理的なサーバの導入や保守など、色々と本業とは別の費用が発生することになる。
特に、インターネットの冗長化やルータの管理などは24時間365日で対応する必要があり、小さな会社ではあまりにも導入自体が厳しい。
なので、インターネット回線やサーバの管理はクラウドにしてしまえばさほど意識することもなくなるため、お勧めだ。
また、インターネットにさえ繫がればいいので、世界中どこにいても仕事ができるようになる。
EDIの標準化がクラウドを意識したものにならなければ、中小零細企業にとってはFAXからなかなか卒業試験できないかもしれない。
■究極は、脱下請けしか方法はない
アトツギにとってFAX問題を解決するには、結局はやはり新規事業開拓しかない。
最初から受発注システムをWEBで完結させ、APIでデータの送受信が簡単に行えるようにつくっておけば、先述のようなFAX問題は発生しない。
会社の規模や業種にもよるが、アトツギがつくっていくべき新規事業は、取引先に振り回されるものでは無く、自らがイニシアチブをとってビジネスモデルを構築できる様にすると良い。
また、口を酸っぱくして私は言ってるが、海外は視野に入れる方が良い。
だいぶん、コロナも落ち着いてきて、海外への渡航も少しずつ可能になってきた。
海外展開も視野に入れながら新規事業を考える方がアトツギの時代の波を乗り越えていけるはずだ。