2022.04.04

先代と比較されないために

■2代目・後継者・アトツギは、先代と比較されるのは運命

 

どんなことをやっても、2代目・後継者・アトツギは、必ず、先代と比較されます。これ、2代目・後継者・アトツギからしたら、とっても嫌ですよね。少なくとも私は嫌でした。

 

では、どうすれば良いのか?

 

■先代の不得意なことを自分の得意にしよう!

 

先代と完全に比較されなくなることはまずありませんが、しかしながら、先代が苦手なことを自分の得意としたら、少しは比較されることが減ります。

 

例えば、先代が経理が苦手で、全部、先代の奥様(自分の母親)に任せていたとしたら、母親よりも経理が得意になれば、父も母も自分の得意分野ではないので、高度な話しをすれば絶対に勝てるし、周りから見てもああ、先代よりよく知ってるなぁと思ってくれるようになります。まぁ、税務経理は、先代が不得意であろうと無かろうと2代目・後継者・アトツギ(以下、アトツギという)は、勉強するべきですが・・・。

 

他には、Aという技法については先代は得意だけども、Bというぎほうについてはアトツギの方が断然得意だ!とか、先代はデジタルについてはかなり疎いけどもアトツギは、デジタルを駆使して今までより生産性を向上させた、などなど、色々と考えられるかと思います。

 

■自分の得意分野

 

アトツギが社長になったらゼネラルマネージャーにならないといけないので、先代と比較されることよりもスタッフからの意見を正しく判断できるように満遍なく勉強をしないといけませんが、アトツギがアトツギである間、アトツギの得意分野が先代の苦手分野だとすると、先代の弱点を補うことができ、会社としてもプラスに物事が動きます。

 

例えば、今まで先代が不得意としており、その判断を先代自身が不得意だからと避けてきたというような分野でも、アトツギが先頭に立って開拓することができるようになります。

 

そうすると、アトツギが社長になって時にも自分の得意分野を伸ばすことができますし、先代の得意だった分野も引き続き維持することができます。

 

そもそも会社は時代の変化に合わせてどんどん変わっていかなければなりません。

 

トヨタもかつて株式会社豊田自動織機製作所の自動車部からスタートし、今は元々の親会社である株式会社豊田自動織機製作所よりも大きな会社へと成長しているのです。

 

IBMも昔は大型コンピュータを製造販売する会社でしたが、その後、パソコンを販売する会社へと変わり、今はコンサルティングやソフトウェア等で稼ぐ会社へと変わりました。これからはAIやコグニティブを中心とした会社へと変わろうとしています。

 

このように、会社が今となっては別物を商いしている会社というのも少なくありません。アトツギの得意分野が、もしかしたら、時代の変化に対応していくための術となるかもしれません。

 

■好きこそ物の上手なれ

 

もし、アトツギが得意分を見つけられなかったとしても安心してください。好きこそ物の上手なれです。仕事の関係しそうで、且つ、会社や世の中のために役に立つことで好きなことがあれば、それを得意分野にしてください。その好きな物やことがなければ、その好きになりそうな物やことを見つけてください。

 

好きな物やことが見つかれば、それが得意分野となれるよう、毎日、その物やことについて勉強してください。

 

そうすれば、必ず、道が開けてきます。

 

また、好きな物やことを得意なことにすれば、続けていくことができます。続けていくことができれば、本物となっていき、会社の成長分野になるかもしれません。

 

■アトツギは、それでも先代と比べられる

 

この様に得意分野を作れば、少しは、先代との正面衝突は避けられます。しかし、人柄やお金の使い方、性格等はやはり、公式非公式に必ず比較されます。とくに、世代交代し、先代がひいきにしていたスタッフや取引先ほど、比較することが多いと思われます。

 

昔、小泉首相が鈍感力が必要だと言ってましたが、それでも言いたいやつは言わせておけばいいんです。アトツギも鈍感力を身につけ、知らんぷりをすればいいだけの話しです。